筋トレをする人なら「同じ量のトレーニングで最大限の効果を得たい」と誰しも思うことで,そのための一つの方法として,サプリメントの摂取があります.
筋トレに効果のあるサプリメントといえば,「プロテイン」が最も有名でしょう.
ただ,ひとくちに「プロテイン」といっても
- 吸収の速いプロテイン
- 筋肉回復に効果のあるプロテイン
- ダイエットに向いたプロテイン
など,プロテインにもいくつか種類があるので,自分の目的にあったものを選ばないと得られる効果が弱くなってしまいます.
この一連の記事では,「なんとなくサプリメントを飲んでいる」ではなく「こういう効果を得るためにサプリメントを飲んでいる」と言えるように,各サプリメントを説明しています.
本記事では,プロテインの種類と役割を紹介します.
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プロテインの種類と役割
英語”protein”は日本語で「タンパク質」という意味で,その名の通りプロテインはタンパク質を多く含んだサプリメントです.
プロテインの種類
市販されているプロテインは主に次の3つです.
- ホエイプロテイン
- カゼインプロテイン
- ソイプロテイン
これらはどれもプロテインですが,例えば,
- 筋肉の回復を助けたいならホエイプロテイン
- 筋肉の増強をしたいならカゼインプロテイン
- ダイエットとともに体を引き締めたいならソイプロテイン
というように,それぞれ得意分野があります.
それぞれの詳しい説明は下手しているので,なんとなく「プロテインなら何でもいいか〜」ではなく,自分の目的に合ったプロテインを選んで,効率よく筋トレの効果をアップさせるのが良いですね.
プロテインにはいくつか種類があるので,自分の目的に合ったプロテインを選ぶ.
プロテインの役割
プロテインの主な役割は,より強い筋肉をつけることです.
タンパク質が筋肉になるプロセスは
タンパク質を摂取
↓
タンパク質を分解してアミノ酸に
↓
アミノ酸を吸収して筋肉に変える
です.
当然,食品からタンパク質を摂取することも可能で,牛乳,鶏肉,ツナ,大豆といった食品にはタンパク質が多く含まれています.しかし,食品からだけで十分な量のタンパク質を摂取するのは結構大変なので,より効率よくタンパク質を摂取しようとするとプロテインが便利です.
プロテインは粉末状のものが多く,水や牛乳に溶かして飲むことが多いです.
また,平常時にタンパク質を摂取するよりも,筋トレ前後にタンパク質を摂取する方が栄養の吸収が良くなります.プロテインは持ち運びが楽ですから,ジム通いの人は筋トレ前後に摂取できるのも嬉しいところです.
プロテインを摂取するメリットは
- 効率よくタンパク質を摂取できる
- 粉末状で水に溶かせば摂取できる
- 持ち運べるので,ジム通いでも吸収のよい筋トレ前後に手軽に摂取できる
3種類のプロテイン
それでは,3種類のプロテインのそれぞれを詳しく説明していきます.
ホエイプロテイン
まずは「ホエイプロテイン」から説明します.
「ホエイ」とは日本語で乳清または乳漿と言いますが,そう言われてもピンとこない人が多いと思いますので説明します.
市販のヨーグルトの上に透明な液が溜まっているのを見たことを一度はあると思いますが,この上澄み液のようなものがホエイです.
なお,ホエイは牛乳に含まれる液体状のタンパク質で,もともとはチーズを作る過程では邪魔なものとして廃棄されていました.
しかし,心臓病、癌、糖尿病等のリスクを減らすなど,様々な観点から優れた食品だと認識されるようになってからは,チーズ生産の過程で廃棄していたホエイを利用しようとする動きもあるようですね.
さて,「ホエイプロテイン」は複数のタンパク質を併せたものの呼称で,「ホエイ」というタンパク質があるわけではありません.
ホエイプロテインのメリットとしては,この複数のタンパク質を同時に摂取できるという点です.特に,
- タンパク質合成する上で重要なロイシンというタンパク質を含むため,筋肉の回復を助ける役割がある
のは,ホエイプロテインを摂取する大きなメリットでしょう.また,実は
- 心臓病、癌、糖尿病等の病気のリスクの低減
などもホエイプロテインを摂取するメリットです.
ただし,実は筋肥大に効果があるかどうかについて異なる結果が出ており,どれほど強い効果があるのか実はあまりよく分かっていないという事実もあります.
ただ,筋肥大への効果があるにせよないにせよ,
- 筋疲労の回復には大きな効果がある
ので,そういった意味では特に筋トレの前後には摂取する意味のあるプロテインです.
そして,ホエイプロテインの特徴として,
- 体内への吸収が速い
ということがあり,そのため運動前後の摂取が最もよく,私もジムへ行くときはホエイプロテインを持って行きます.
素早く吸収されるため,筋トレの前後に飲むことで,筋トレ後の回復に大きな効果がある.
カゼインプロテイン
「ホエイは牛乳に含まれる液体状のタンパク質」と先ほど書きました.
牛乳には固体状のタンパク質も含まれており,この固体状のタンパク質のことを「カゼインプロテイン」といいます.なお,チーズはカゼインプロテインの凝固作用を利用して作られます.
カゼインプロテインは
- 体内への吸収スピードが遅いため,長時間の運動前や,就寝前に摂取するのが向いている
- 筋肉の分解(減少)が起こりにくい
- 筋肥大に効果が大きい
という特徴があります.
ホエイプロテインと違って即効性はないものの,筋肥大に効果があり,筋肉の減少を抑制するはたらきをもつため,筋肉を大きくしたい人にはもってこいのプロテインですね.
また,
- 腹持ちがよいため,食べ過ぎの抑制が見込める
という点はダイエットにも向いてると言えます.
筋肥大に大きな効果があり,筋肉の分解を抑制するので,筋肉を大きくするのに向いている.また,腹持ちが良いので,長時間の運動前,就寝前に摂取するとよい.
ソイプロテイン
ホエイプロテイン,カゼインプロテインはいずれも牛乳から作られるプロテインでした.一方,ソイプロテインは大豆から作られるプロテインです.
したがって,ホエイプロテイン,カゼインプロテインが動物性タンパク質ですが,ソイプロテインは植物性タンパク質ということになります.
ここで,「『動物性タンパク質』,『植物性タンパク質』という言葉は聞いたことあるけど,実際その違いってなに?」という方も少なくないと思います.
「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」の大きな違いは脂質を含む割合です.
植物性タンパク質には脂質が少ないため,
- カロリーが低く,ダイエットに有効
という特徴があります.
そのため,「減量用のプロテイン」として売られていることも多いですね.
さて,人間は食事により体内に取り込んだ栄養を分解することによりアミノ酸を作り出すことができます.
しかし,人間に必要なアミノ酸を全て分解によって作り出すことはできないので,分解で作り出せないアミノ酸は食べ物から直接摂取する必要があります.この分解で作り出せないアミノ酸を「必須アミノ酸」といいます.
一般に,植物性タンパク質の必須アミノ酸の含有率は動物性タンパク質と比べて低いのですが,ソイプロテインは植物性タンパク質でありながら
- 動物性タンパク質と比べても遜色ない必須アミノ酸の含有率を示す
という特徴があります.
また,大豆に含まれるイソフラボンは女性ホルモンの「エストロゲン」に似た構造を持つ物質のため,若々しさを保ちたい女性にとっても嬉しい効果を発揮するのも特徴です.
以上のことからも,女性はソイプロテインを飲む人が多いようですね.
ソイプロテインはカロリーが低く,植物性タンパク質の中でも必須アミノ酸の含有率が高いので,しっかりタンパク質やアミノ酸を摂取しながらダイエットの効果も期待できるため,「減量用のプロテイン」として売られていることも多い.
また,大豆に含まれるイソフラボンは女性ホルモンに似た働きをするのも特徴である.
オススメのプロテイン
オススメのプロテインを挙げておきます.
プロテイン ホエイ100 (DNS)
DNS ZONEはホエイプロテインを多くの種類販売しています.その中で「プロテイン ホエイ100」はコスパが良く,「これからプロテインを摂る人」や「まずはたんぱく質をガンガン摂りたい人(部活生など)」向けとなっています.
他にも,
- 「ワンステップ上を目指したい人」「より身体を大きくしたい人」といった中級者向けの「ホエイプロテイン G+」
- 「効率的に身体を作りたい人」「最良を求める人」といった上級者向けの「ホエイプロテイン スーパープレミアム」
などがあり,目的に合わせたプロテインを選ぶと良いと思います.
非常に質が良いプロテインなので,私はトレーニング前に必ず飲んでいます.
また,味も豊富で美味しく飲めるのも嬉しい点ですね.
カゼインプロテイン100 (アルプロン -ALPRON-)
アルプロン -ALPRON-のカゼインプロテイン100は量に対して値段が非常に安く,この意味でコスパが抜群に優れています.
なので,「とにかくお得にプロテインを摂取したい」という人には絶好の商品でしょう.
前述した通り,カゼインプロテインの吸収は遅いので,私は朝食の牛乳に混ぜたり,就寝前に飲んだりしています.
ただ,一般にカゼインプロテインはダマになって溶けにくいという特徴があるので,少し工夫して溶かす必要があります.
私の場合は,プロテインシェイカーを使います.
プロテインシェイカーに牛乳を注ぎ,カゼインプロテインと粉コーヒーを入れます.その上から少しお湯を注いで,プロテイン入りのコーヒー牛乳のようにして飲みます.
お湯を注ぐ分,少しシャバシャバした感じにはなりますが,単に牛乳に溶かすよりはずいぶん飲みやすくなります.
商品としては,1kgのものと3kgのものの2種類があるので,摂取する頻度を考えて選ぶとよいでしょう.
ザバス SAVAS ソイプロテイン (明治 -meiji-)
この販売元の「明治」は,板チョコでお馴染みのお菓子メーカーの明治です.明治がプロテインを販売していると初めて知ったときは,少し意外に思ったのを今でも覚えています.
以前,SAVASはプロテイン業界ではかなり幅を利かせていたのですが,最近はプロテイン業界も新商品が多く現れ競争が激しくなったためか,最近ではSAVASの名前を目にすることは少なくなりました.
しかし,ことソイプロテインに関しては,SAVASがまだまだ優位に立っているようです.
SAVASのいいところは,一袋10.5gのトライアルタイプから一袋約2.5kgの大きなタイプまで,様々なタイプが販売されている点です.
なので,「これから体を引き締めるためにスポーツを始めたい!」という人は,小さいサイズのプロテインを試して見るのはいいかもしれませんね.
プロテインシェイカー
プロテインシェイカーはプロテインを飲むために必須というわけではありませんが,あると超絶便利なので紹介しておきます.
上でも書きましたが,例えばカゼインプロテインは溶けにくいものが多く,単に牛乳やお湯を注いでも底によくダマになまってしまいます.
スプーンでクルクル回してもなかなか溶けないため,「思いっきり振り回して混ぜたい」と思うのは当然のことでしょう.笑
プロテインシェイカーは振り回してプロテインをドリンクと混ぜることができるので,単に混ぜるよりもはるかに溶かしやすくなります.
僕は家用とジム用の2つ用意していますが,1つあるだけでものすごく快適なプロテインライフになります.
プロテインシェイカーはわざわざ買わなくても,ネットではプロテインシェイカー付きでプロテインが販売されていることもあるので,最初はそれで手に入れるのも良いと思います.
プロテインに付属しているプロテインシェイカーでも十分使えますが,少し値段のするシェイカーはやはりそれだけ機能や品質が良いです.
「やっぱりいいプロテインシェイカーが欲しい!」という人は,購入を検討してもよいと思います.
スリムシェーカー (My Protein)
いいシェイカーは飲みやすいデザインや様々な機能を備えています.
このマイプロテインスリムシェーカーには
- ドリンクとプロテインをこの1つのシェーカーに別々に入れて持ち運べる
- 細かい穴のフィルターがあり,ダマが潰れて綺麗に溶けやすい
という特徴があります.
ジムに持って行くとき,ドリンクと粉末のプロテインを別々に持って行くのは地味にかさばるので,このシェイカー1つで両方持っていけるのは嬉しい仕様ですね.
蓋を閉めていればまず漏れることはないくらいしっかりした出来ですが,「カバンに入れてたら蓋が開いてしまわないか漏れないか心配……」という人は,カラビナでカバンの外側につけることもできます.
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